2006年(平成18年)の7月1日、たばこ税が引き上げになりました。喫煙者の中には6月末に大量に買い溜めをした方も多いと思います。値上げ直前のたばこの売上は前年に比べ50%増を記録した販売店も多く存在し、コンビニなどで売り切れが発生するなど大変な騒ぎとなりました。それとは逆に禁煙なさった方もたくさんいらっしゃるでしょう。このたばこを購入した消費者には直接関係はしませんが、たばこ税率の引き上げと同時に手持品への課税が行われました。 これは7月1日現在でたばこを30,000本以上所持しているたばこ販売業者に課せられるものです。1985年(昭和61年)、2003年(平成15年)の税率引き上げ時にも行われており、1998年(平成10年)のたばこ特別税導入時にも実施されました。 なぜ手持品課税が課せられるかと言うと、増税前に輸入・輸出を行ったたばこに対して課せられる税金と増税後に輸入・輸出が行われた後のたばこに課せられる税金に流通の際、差が出来てしまいます。この税負担の差を均等に保つため、手持品課税によって調整されるものです。課税対象に当たるたばこは、たばこ税と同じで喫煙用の紙巻きたばこ・パイプたばこ・葉巻たばこ・刻みたばこ、かみ用たばこ、かぎ用たばこを指します。 たばこ販売業者とは、まず消費者に販売する事を目的としている小売販売業者。この小売販売業者など消費者以外に販売する卸販売業者。そして自ら輸入したたばこを販売する特定販売業者を指します。それぞれ財務大臣の登録を受けた者が該当することになります。 手持品については、店舗内や倉庫内にある販売を目的とした商品・棚卸商品・在庫商品がこれに当たり、自動販売機内のたばこ含まれます。パチンコの景品用など、販売目的でない事がハッキリとしているものに関しては課税の対象外となります。販売促進用やモニター用のたばこも課税対象外。試験研究用などのたばこも販売目的ではないので対象外となります。 納付期限は税率引き上げから約5ヶ月後の2007年(平成19年)の1月4日で、納付には国たばこ税、地方たばこ税(都道府県たばこ税・市町村たばこ税)の区分に応じた納付書を使用し、それぞれに定められた方法で納付しなければなりません。 たばこ税の税率引き上げはこれからも起こりうる事です。そうなれば再び増税前に大量購入をする消費者が販売店に殺到するでしょう。増税後には手持品のお課税にも対応しなければならないとなると、たばこ販売業者ほど増税に振り回される所はないでしょう。 |
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